背骨を、一つずつ、ていねいに動かす。ピラティスの中でも、とくに大切にされている「脊柱のアーティキュレーション」を、シニア向けのクラスで取り入れています。
今日は、その考え方と、無理のない進め方を、私なりにまとめてみます。
※この記事は医療情報の提供を目的としていません。腰や背中に痛みがある方、骨に不安のある方、持病のある方は、医師にご相談のうえ、無理のない範囲で行ってください。
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脊柱のアーティキュレーションとは
「アーティキュレーション」は、「つなぎ目を、ひとつずつ動かすこと」というイメージの言葉です。背骨は、たくさんの小さな骨が、積み木のように並んでできています。この骨を、まとめて、ひとかたまりで動かすのではなく、一つずつ、順番に動かしていくのが、ピラティスでの練習です。
たとえば、背中を丸めるとき。「ガクッと、一気に丸める」のではなく、尾骨のほうから、一つずつ、背骨を床から離していく(または、床に置いていく)イメージです。
なぜ、シニアのクラスで大切にしているのか
年齢を重ねた方々が、背中全体や骨盤がひとかたまりのようになり、動きにくくなる様子をこれまでたくさん見てきました。
立ち上がる、前かがみになる、振り返る。
毎日の動きで、背中がうまく動くと、体の使い方が楽になります。
また、「少しずつ、順番に」という動きは、自分の体の感覚に、意識を向ける練習にもなります。
講座の中でもご自身の体に集中して「こうかな?こっちかな?」と試行錯誤される場面もあり微笑ましく拝見しています^^
普段自分の体を後回しにしてきた方も、ピラティスを始めることで日常が楽になったとのお声をいただくようになりました。
床に座って、背骨を動かすときは、厚みのあるマットが安心です。私が使っているのはコレです。
代表的な動き:ハーフロールダウン
座った姿勢から、背骨を、少しずつ後ろへ倒していく動きです。
- 膝を曲げて、座ります。足の裏は、床につけます
- 太ももの裏に、手を添えます(支えになります)
- 息を吐きながら、尾骨を丸めるように、骨盤を後ろに傾けます
- そのまま、背骨を、下のほうから、少しずつ、後ろに倒していきます(倒すのは、途中までで大丈夫です)
- 息を吸って、止まり、吐きながら、下から順番に、背骨を起こしていきます
大切なのは、深く倒すことではなく、「小さく、ていねいに」動くことです。倒す幅は、人によって違います。
こんな声かけを、心がけています
- 「尾骨のほうから、背骨を一つずつ、丸めていきます」
- 「顎を引いて、おへそを、背中のほうへ」
- 「戻るときも、ゆっくり、下から順番に」
- 「途中までで大丈夫です。倒しすぎないように」
無理なく行うための、4つのポイント
- 痛みが出たら、やめる:「効いている」と「痛い」は、違います
- 動く幅は、小さくていい:途中までで、十分です
- 椅子に座って行う方法もある:背もたれから離れて座り、骨盤を前後にゆっくり傾けるだけでも、背骨の動きの練習になります
- 骨に不安のある方は、背骨を丸める量を、さらに小さく:必要なら、事前に医師に相談してください
3週間ぶりの再開のとき
しばらく、お休みしたあとのレッスンでは、いつもより、ウォームアップを長めにしています。足首、股関節、肩甲骨を、ゆっくり動かして、胸式呼吸で巡りを促して体を温めてから、背骨の動きに入ります。
回数も、いつもより、少し控えめに。「今日の体の調子は、どうですか」と、最初に声をかけ、無理のない範囲で行うことを、大事にしています。
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シニアのピラティスについて、ほかにも書いています。
→ シニアピラティスで「お腹を凹ませる」が難しい理由
→ シニアピラティス|体幹を鍛える5つの動き
→ ペルビックカール
まとめ
背骨を、一つずつ動かす。それだけのことですが、「ゆっくり、順番に」という動きは、毎日の動きにも、つながっていきます。ご自身のペースで、小さな動きから、始めてみてください。
派手な動きよりも呼吸しながらゆっくり動く。
自分の身体に集中する時間は思った以上に贅沢な時間になります。



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