北海道の冬の保存食「ニシン漬け」。身欠きニシンと大根・キャベツを米糀と塩で仕込む発酵漬物です。この記事では、母から教わった昔ながらの作り方と、ニシン漬けをおいしく仕上げるコツをご紹介します。
母から教えてもらったニシン漬け
先日、実家に帰省したときに、母からニシン漬けの作り方を教えてもらいました。
北海道の冬が近づくと、どこの家庭でも仕込みが始まっていたような朧げな記憶。
私にとっては、子どもの頃から食卓に当たり前のように並んでいた、冬の記憶そのもの。
というのも、この冬の始まりに友人のおばあさまがニシン漬けをつけた、と聞いて・・・そういえば母もやってたな、と思い出したのがきっかけ。
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実家で母と世間話。
もう体も衰えて台所に立つことも最低限になった様子。
それでも今しか聞く時はないかなと思ってレシピだけ聞いてきました。
材料(目安・作りやすい量)
- 身欠きニシン(ソフトタイプ)… 4〜6枚
- 大根 … 1本(約1kg)
- キャベツ … 1/2玉(約500g)
- 人参 … 1本(細切り)
- 米糀 … 200〜300g(ケチらずたっぷりと)
- 塩 … 野菜の重量の約3〜4%(大根1kgなら30〜40g目安)
※母の言葉どおり「目分量」が基本。分量はあくまで目安です。舌で確かめながら調整してください。
・・・ なんて大雑把な!!そしてシンプル。
本当に目分量なんですよね^^
でも毎回美味しくできるのだから、そりゃ母の味を超えられないわけだな、と妙に納得。
「分量はきっちりじゃないよ」
「様子を見て、舌で覚えるの」と言われる。
レシピ本にはなかなか載らない、家庭の味らしい言葉ですよね。
印象的だったのは、「大根の水抜きはしない」ということ。
私は漬物=水抜き、というイメージを持っていたけれど、ニシン漬けは野菜から自然に出る水分を大切にするのだそう。
水を足さず、野菜と糀と塩が出会って、ゆっくりと味を作っていく。
樽の底に、まず塩と米糀を入れる。
その上に、大根、キャベツ、人参、ニシンを重ね、また塩と米糀。
野菜、ニシン、塩と糀……と、層になるように順番につけていく。
作り方
- 大根・キャベツは食べやすい大きさに切る。水抜きはしないのがポイント。野菜から出る自然な水分を活かします。
- 人参は細切りにする。
- 身欠きニシンは米のとぎ汁に一晩つけて柔らかく戻し、食べやすい大きさに切る。
- 樽(または大きめの保存容器)の底に塩と米糀をひく。
- 大根・キャベツ・人参・ニシンを重ね、その上にまた塩と米糀。これを繰り返して層にする。
- 最後に塩と米糀をしっかりかぶせ、重石をして冷暗所へ。
- 1週間ほどで食べられるようになります。漬けたてより、2〜3週間後がより味が馴染んでおいしい。
「ここはケチらないでね」と母が言ったのは、糀の量。
発酵の力を借りる料理だからこそ、糀はしっかりと。
そうすると、時間が味方をしてくれる。
仕込んだあとは、静かに待つ。
約2週間ほどで食べ頃になると言われているけれど、ここからが“母の感覚”の出番。
「水が上がってきたら、一回味見するの。」
そして、もしその水が甘く感じたら、塩水を足す。
ただし、塩水は一度沸かして、必ずしっかり冷ましたものを使う。
発酵を邪魔しないための、昔ながらの知恵。
分量ではなく、状態を見ること。
日にちではなく、香りや味で判断すること。
このやり方は、発酵食品全般に通じるものだなと、発酵食品マイスターとしても深くうなずいてしまいました。
母は特別に「発酵」を学んだわけではないけれど、長年の経験で体に染み込んだ知恵を持っている。
それは、理屈よりもたしかで、生活に根ざした知識だと思いました。
こうして教えてもらったニシン漬けは、きっと私の中で少しずつ形を変えながら、これからも作り続けていくのだろうと思います。
母の味をそのまま再現できなくてもいい。
大切なのは、手を動かし、続けていくことかな。
発酵の時間と一緒に、家族の記憶も深まっていくような・・・。
なんか上手いこと言いたくなりましたけども^^
発酵ってきっとそんな料理なのでしょうね。
では、今日はこの辺で。
お読みいただきありがとうございました!



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