「甘酒は飲む点滴」——この言葉、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも実は、甘酒にはまったく別物といっていい2つの種類があり、「飲む点滴」と呼ばれるのはそのうちの片方だけ。選び方を間違えると、期待した効果が得られないこともあります。
発酵食品マイスターとして、甘酒の種類の違いから、目的別の選び方、飲むベストタイミングまで、まとめてお伝えします。
甘酒には2種類ある——米麹甘酒と酒粕甘酒
米麹甘酒(こめこうじあまざけ)
- 原料:米麹+米(または米麹のみ)
- 甘さの正体:麹菌がお米のでんぷんを分解してできた自然のブドウ糖
- アルコール:ゼロ。子どもや妊娠中の方も飲める
- 砂糖:不使用でもしっかり甘い
酒粕甘酒(さけかすあまざけ)
- 原料:酒粕+水+砂糖
- 甘さの正体:あとから加えた砂糖
- アルコール:微量に含まれる(酒粕由来)
- 日本酒のような風味が特長
「飲む点滴」と呼ばれるのは米麹甘酒のほうです。ブドウ糖・ビタミンB群・アミノ酸・オリゴ糖などが含まれ、その栄養組成が点滴に似ていることからこの呼び名がつきました。
一方の酒粕甘酒にも、酒粕由来のレジスタントプロテインや食物繊維といった魅力があります。どちらが優れているというより、目的によって使い分けるのが正解です。
目的別・甘酒の選び方
- 疲労回復・エネルギー補給……米麹甘酒。ブドウ糖は吸収が速く、すぐエネルギーになる
- 腸内環境を整えたい……米麹甘酒。オリゴ糖と食物繊維が善玉菌のエサになる
- 子どもや妊娠中の方……米麹甘酒一択。ノンアルコールで砂糖不使用のものを
- 晩酌代わり・リラックスタイム……酒粕甘酒。風味豊かで満足感がある
市販品を選ぶときは、パッケージ裏の原材料表示を見てください。「米麹、米」だけのシンプルなものがおすすめです。「砂糖」「ぶどう糖果糖液糖」が先頭近くに書かれているものは、せっかくの自然な甘さが活きていません。
▼自分で手作りするなら、米麹から始めるのがおすすめです。
飲むタイミングで効果が変わる
午前10時:1日のエネルギーチャージに
米麹甘酒のブドウ糖は脳の直接のエネルギー源。
朝食を抜きがちな方は、コップ半分の甘酒だけでも
頭の働きが変わります。
ただ、血糖値が気になる方には朝イチより少しずらすのがおすすめ。
実は私自身も朝は手作り酵素を先に摂るようにしていて、
甘酒は午前10時ごろのおやつ代わりに飲んでいます。
「飲む点滴」と呼ばれる甘酒ですが、
飲むタイミングも大切なんです。
運動後:回復ドリンクとして
ピラティス後のドリンクとしてもおすすめしたいです。運動後は体が栄養を取り込みやすい状態です。吸収の速いブドウ糖とアミノ酸を含む米麹甘酒は、天然のリカバリードリンクとして優秀です。
おやつ代わり:罪悪感のない甘いもの
「甘いものがやめられない」という方は、お菓子を甘酒に置き換えてみてください。自然な甘さで満足感があり、腸にもうれしい。この置き換えで間食の習慣が変わった方が何人もいますよ^^
飲みすぎには注意——適量は1日コップ1杯
体にいいといっても、甘酒は糖質を多く含む飲み物です。目安は1日100〜150ml(コップ半分〜1杯)程度。「健康にいいから」とゴクゴク飲むものではなく、毎日少しずつ続けるのがいちばん効果的です。
アレンジで飽きずに続ける
- 甘酒豆乳……甘酒と豆乳を1:1で。まろやかで飲みやすい定番
- 甘酒ヨーグルト……無糖ヨーグルトの甘味料代わりに。発酵×発酵の組み合わせ
- 甘酒スムージー……バナナや小松菜と一緒にミキサーへ
- 料理の甘味料に……煮物や卵焼きの砂糖の代わりに使うと、コクのある甘さに
- 冷凍庫で凍らせて甘酒アイスとしても◎
夏は冷やして、冬は温めて(ただし60度以上に加熱しすぎると酵素が失活するので、温める場合は人肌〜ほんのり熱い程度がおすすめです)。
まとめ
- 甘酒には米麹甘酒と酒粕甘酒の2種類。「飲む点滴」は米麹甘酒のこと
- 選ぶなら原材料が「米麹、米」だけのシンプルなものを
- タイミングは午前10時・運動後・おやつ代わりがおすすめ(血糖値が気になる方は朝イチより少しずらして)
- 適量は1日コップ1杯まで。少しずつ毎日続けるのがコツ
- 豆乳割りやヨーグルトがけなど、アレンジで飽きずに続けられる
甘酒は、特別な健康法ではなく「昔ながらの知恵」。毎日の暮らしに、コップ半分から取り入れてみてください。



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