発酵食品が「映えない」理由|色が抜けるほど、腸には効く

発酵と腸活

はっきり申し上げて・・発酵食品って、地味ですよね。

SNSを開くと、カラフルなスムージーや、鮮やかなサラダが並んでいます。

でも私が毎日つくっているのは、薄茶色の味噌汁、ぼんやり白い甘酒、くすんだぬか漬け。

「これ、写真に撮る気にならないな」と思ったこと、正直何度もあります。

発酵食品マイスターとしてハッコウプラスを運営しながら、ピラティス講師としてからだに向き合う仕事をしていると、つくづく感じます。

本当に体にいいものって、たいてい地味だな、と。

今日は、その「地味さ」の理由と、なぜその地味さこそが「腸への優しさ」の証拠なのかを、お伝えしたいと思います。

発酵食品はなぜ茶色・白・グレーばかりなのか

① メイラード反応という「自然な色づき」

味噌や醤油が茶色いのは、「メイラード反応」という化学変化のせいです。
アミノ酸と糖が時間をかけて反応して、茶色くなる現象のこと。
コーヒーを焙煎すると茶色くなる、パンを焼いたときに表面がきつね色になる、あれと同じ仕組みです。
発酵の過程でゆっくりゆっくり起こる、自然な色づきなんです。

② 乳酸発酵で「色素」が分解される

ぬか漬けでキュウリを漬けると、最初の鮮やかな緑色がくすんで、黄緑っぽくなりますよね。これは乳酸菌が増えることで液が酸性に傾き、野菜の緑色のもとであるクロロフィル(葉緑素)が分解されるから。

ラディッシュも綺麗な赤が抜けてしまうことがありますが、こちらは赤色のもとであるアントシアニンという色素が酸性環境で変化するためです。

色が落ちているのではなく、発酵がきちんと進んでいる証拠なんです。
なので夏場は特に浅漬けで引き上げてあげるのが、色も味も楽しめるタイミングかもしれません。

③ 添加物がないから、色が保てない

市販のお漬物が鮮やかな緑や黄色を保っているのは、多くの場合、着色料や保存料のおかげです。手づくりの発酵食品には、そういったものが入っていません。だから色が変わる。それは「余計なものが入っていない」というサインでもあります。

手作り酵素シロップが教えてくれたこと

私が定期的に切らさず仕込む酵素シロップ。季節のフルーツや野菜・きのこと砂糖を瓶に入れて、毎日手でかき混ぜながら発酵を待ちます。

仕込みたては、本当にきれいです。イチゴなら真っ赤に、キウイなら鮮やかなグリーンに、瓶の中が宝石みたいに輝いています。「これ、絶対映える」と毎回思うんですが(笑)

発酵が進むにつれて、どんどん色が抜けていくんです。

最初の赤が薄まって、琥珀色に。最後には様々なフルーツの色味が移ったシロップになります。こちらも見事くすんでいますが・・でも、これが正解なんです。

残った固形物はすっかり色が抜けて悲しいほど。
でもフルーツの色素が発酵の過程で分解されているからそれでいい。
「映えない状態」こそが、「発酵完成のサイン」。

「色が抜ける」=腸にいいものが増えている

乳酸菌が増える

発酵が進むと、乳酸菌の数がぐっと増えます。腸内の悪玉菌を抑えて、善玉菌が住みやすい環境をつくってくれます。

有機酸が生まれる

乳酸・クエン酸・酢酸などの「有機酸」が生まれます。腸のぜん動運動を助けたり、腸内をほどよく酸性に保って悪玉菌の増殖を抑えたりする働きがあります。

酵素が活性化する

発酵の過程で、微生物がさまざまな酵素を生み出します。
食材をあらかじめ分解してくれるため、胃腸への負担が減り、栄養を吸収しやすい状態になります。

まとめ:地味でいい。体が喜ぶ食べ物は、「食べた後の感覚」で選ぼう

色が抜けていても、茶色くても、形が不ぞろいでも。

「食べた後、お腹の調子がいい」「次の朝、すっきり目が覚める」

そういう感覚が、本物のサインだと私は思っています。
発酵食品は、見た目でなく、体で感じるもの。40代・50代になってからだの変化を感じている方こそ、ぜひ発酵食品を毎日の食卓に取り入れてみてください。
むずかしいことは何もいりません。
今日の味噌汁を、ちょっと丁寧につくるだけでいい。それだけで、腸はちゃんと応えてくれます。

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