はじめに:薬だけに頼りたくない、そう思ったことはありませんか?
子どものころからアトピー性皮膚炎に悩んできました。
とはいえ、しっかり病院で診断を受けたというよりは痒くなるたびに『とびひ』になって薬を処方してもらったり広がらないように保護して凌ぎ、きちんとした治療をしてきませんでした・・・
今考えると医療リテラシーがなく、悪循環になっていたんですね。
かゆくて眠れない夜、ステロイドを塗るたびに「これでいいのかな」と感じる不安、季節の変わり目のたびに繰り返す悪化……。
薬を否定しているわけではありません。ただ、「自分でできることがあるなら、やってみたい」という気持ちはずっとありました。
この記事では、発酵食品マイスターでありピラティス講師でもある私が、発酵食・腸活・運動を通じてアトピーと向き合ってきた実体験をお伝えします。
あわせて、それを裏付ける科学的な知見もご紹介します。
「効果が確認されていること」と「可能性にとどまること」を分けて書いていますので、参考にしていただければ幸いです。
※この記事は医療情報の提供を目的としていません。症状が重い場合は必ず皮膚科医にご相談ください。
アトピーと腸の関係:「腸-皮膚軸」とは?
近年の研究で注目されているのが、腸-皮膚軸(gut-skin axis)という考え方です。
腸と皮膚は一見別々の器官に見えますが、免疫系を通じて深くつながっています。
- 腸内環境が乱れる(善玉菌の減少・腸壁のバリア機能の低下など)
- ↓
- 腸から有害物質が漏れ出し、全身に炎症が広がりやすくなる
- ↓
- 皮膚の炎症反応が悪化しやすくなる
このメカニズムはさまざまな研究で報告されており、アトピー性皮膚炎の患者さんに腸内フローラの乱れが見られるケースが多いことも指摘されています。
もちろん、腸内環境だけがアトピーの原因ではありません。遺伝・ストレス・環境因子など複数の要因が絡み合っています。
ただ、「腸を整えることで、炎症が起きにくい体づくりに近づける可能性がある」——この視点が、私が腸活を続けるモチベーションになっています。
実践①:添加物をできるだけ減らした食生活
合成着色料や防腐剤などの食品添加物が、アトピー症状を悪化させる可能性があるという報告があります。
すべての添加物が悪いわけではなく、個人差もありますが、私自身は「できる範囲で減らす」という方針を続けています。
具体的にやっていること
- お菓子や加工食品は、原材料表示を確認してから購入する
- 「カタカナが並んでいるもの」はなるべく選ばない(完璧にはできないが、意識するだけでも変わる)
- 外食やコンビニが続いたあとは肌の状態に注意するようにしている
- 調味料は原材料がシンプルなものを選ぶ(醤油・味噌・酢など)
「全部やめないといけない」と思うとつらくなります。
私の感覚では、6〜7割できれば十分。完璧を求めすぎないのがポイントです。
実践②:発酵食品を毎日摂る
発酵食品に含まれる乳酸菌・酵母・酵素が腸内環境を整えることは、広く知られています。
アトピーとの関係については、特定の菌株でアトピー重症度の改善が報告されている研究もあります。
ただし、効果は菌株によって異なり、個人差も大きいのが現状です。「発酵食品を食べればアトピーが治る」という話ではなく、腸内環境のベースを整えるサポートとして捉えています。
私が毎日摂っている発酵食品
- 味噌汁:ほぼ毎日。自家製の味噌を使うこともあります
- ぬか漬け:野菜に食物繊維も一緒に摂れるのが嬉しい
- 甘酒:「飲む点滴」とも言われますが、砂糖不使用のものを選んでいます
- 自家製の発酵食品:酵素玄米(熟成の過程が発酵のそれと似ています)・酒種酵母パンなど
- 朝イチの手作り酵素ジュース
発酵食品マイスターとして学んできたことを、日々の食卓に落とし込んでいます。
「特別なサプリを買わなくても、身近な発酵食品でいい」というのが私のスタンスです。
実践③:便通を整える
腸の状態を知るわかりやすいバロメーターのひとつが、便通です。
食物繊維を腸内細菌が分解するときに生まれる短鎖脂肪酸(酪酸・プロピオン酸など)には、腸の粘膜を保護し、抗炎症作用をもたらすことが研究で示されています。
つまり、食物繊維をしっかり摂ることは、腸を整えるだけでなく、炎症を起きにくくする環境づくりにもつながる可能性があります。
便通を整えるために意識していること
- 野菜・きのこ・海藻・豆類など食物繊維が豊富な食品を毎食意識して摂る
- 水分をこまめに摂る(特に朝一杯の白湯)
- 起きる時間・食べる時間をなるべく一定にして、腸のリズムを整える
- ぬか漬けや発酵食品で腸内環境のベースをつくる
「毎日出ているか」を確認するのは、自分の体の声を聴く簡単なチェックです。
肌の状態が悪いときと、便が出ない日が重なることが多い——私の場合、そんな体感があります。
実践④:ピラティスで体を動かす
ピラティス講師として伝えているピラティスが、アトピーにも関係しているという話は意外に思う方もいるかもしれません。
研究では、適度な運動が抗炎症サイトカインの分泌を促進し、慢性的な炎症を抑える効果がある可能性が示されています。
また、運動によるストレス軽減は、アトピーの悪化因子のひとつであるストレスへのアプローチとしても有効と考えられています。
ただし、アトピーがある方の場合、激しい運動で汗をかきすぎると皮膚が刺激されて症状が悪化することもあります。実際私もピラティスで汗をかくとピリピリと刺激を感じることも多々あります。でも、その汗も食べたものから出てきているわけなので、体の循環・巡りを体感しています。
その点でピラティスは、呼吸を大切にしながら、じっくり体の深部に働きかける運動。
過度な発汗を避けながら体を動かすのに向いていると感じています。
ピラティスがもたらすと感じていること
- 深い呼吸によって副交感神経が優位になり、リラックスしやすくなる
- ストレスが溜まりにくくなることで、肌の過剰反応が落ち着いてきた気がする
- 体幹が安定し、姿勢が整うことで血流もよくなる
これらはあくまで私の体感であり、個人差があります。ただ、「動かない生活よりも、ゆるやかに動く生活の方が肌も調子がいい」というのは確かな実感です。
まとめ:薬と自分のケアを、両立させていい
私はアトピーに対して、薬を否定していません。
お薬で保湿を毎日しながら適度に食事も整え、便通の変化も一緒に喜びながら、かゆみとうまく付き合う、あるいはさよならできる日が来たらいいなと思いながら過ごしています。
症状がひどいときは皮膚科でしっかり診てもらうことが大切です。そのうえで、日常の食生活・腸活・運動を通じて「体の炎症が起きにくい状態」を整えること——この両輪で向き合うのが、私のスタンスです。
今日ご紹介した4つの実践をまとめると:
- 添加物をできる範囲で減らす
- 発酵食品を毎日の食事に取り入れる
- 食物繊維・水分・生活リズムで便通を整える
- ピラティスなど穏やかな運動でストレスを減らす
どれも「今日から完璧にやる」必要はありません。
ひとつずつ、できることから始めてみてください。
アトピーと長く付き合ってきたからこそ思うのですが、「自分でできることがある」と感じることは、心の余裕にもつながります。
焦らず、丁寧に。自分の体と向き合う時間を、少しずつ増やしていきましょう。
この記事を書いた人:発酵食品マイスター・ピラティス講師。自身のアトピー経験をもとに、食と体のつながりを日々探求しています。


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